あまのじゃくの日々雑感

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NHKと落語と著作権

落語音源を無許可使用=玉置宏さんは「名人寄席」降板−NHKラジオ
3月28日20時1分配信 時事通信

 NHKは28日、ラジオ第1の「ラジオ名人寄席」(日曜、午後4時5分)で放送した中で使用許諾を受けていない落語があった、と発表した。これを受け、音源を提供していた司会の玉置宏さん(74)が降板、TBSなど関係者に謝罪して著作権料支払いについて協議するとともに、4月からは古典演芸を題材とする新番組を始める方向で検討している。  記事 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080328-00000149-jij-soci


今回の場合は不祥事とはいっても営利目的でもないし、悪意もなさそうだから

騒ぎが大きくなることはないでしょうが、あまりにも不祥事が続くと受信料を

払わない人がまたぞろ増えるのではないかと心配だ。私はもちろん払って

いるのだがもともと勝手に電波を流しておきながら受信料を請求するのは

おかしな話だとは思っている。

民放のようにスポンサーを入れたら無料にできそうなのになぜできないのだろう。

まあ、スポンサーを入れたら視聴率第一の番組作りしかできなくなるから

国会中継や教養番組、予算食いの大河ドラマは存続できなくなるかもしれないが。


話が関係ない方向へ行ってしまっているが本題はなんだったっけか。

落語だ。そうだった。実は載せたい落語があるのだった。

もしかしたらこれも著作権の侵害になるのかも知れないのだが

そのときは対処するとして、もともとネットで拾ったものだし、若い人にも

落語のおもしろさをPRできる(かもね)ということで。





  らーめん屋  
                 新作落語から        
                 
お爺「婆さん、そろそろ引き上げようか?」

お婆「早く帰ったって、子供や孫の顔が見られる訳じゃなし。ねえ、爺さん、一緒になって四十年以上、もう子供は駄目かねえ」

お爺「おい、婆さん、お前、その歳で子供生むつもりかい?」

そこへ一人の客。

客「おい、ラーメン、作ってくれ」

お爺「へい、いらっしゃいまし、少しお待ちくださいよ・・・へいお待ちどう様。」

お婆「(小声で)この人、二十二、三くらいかね。鼻が上を向いている所なんざ、爺さんそっくりだねえ」

ところが、このお客。ラーメン三杯食べたあげく、金がないから、無銭飲食で交番へ突きだしてくれ、と言いだした。

客「物心がついた時にゃ、他人に育てられて、親もねえ、家のねえ身。真面目に働くのもいやになってな。今夜は寝る所もない、ブタ箱で一晩すごせば、朝飯だけは食わせてくれるから」

お爺「じゃ屋台を終いますから、ちょっと待ってください。片付けますんで。あら、ヨイショっと。おい、婆さん、しっかり押しなよ、重いな、ぶらさがってんじゃないのかい?」

客「お爺さん、俺が引いてやろう。爺さんとこの家族は大勢なのかい?」

お爺「いやあ、婆ぁさんと二人っきりですよ。息子も嫁もいません。ああ、すいません、 この横丁を入ってください。おい、婆さん、茶でも入れな。」

客「でも、交番へ行かなきゃ。」

お婆「爺さん、あそこから家まで屋台を引いてもらった労働賃金はどうしましょう?真夜中に屋台をひいてもらったら、ラーメンの三つくらいトントンじゃないですか。」

お爺「そうだな、それじゃ、今夜はここでお休みなさい。きたない家だが、ブタ箱よりはましだ。先ほども話しましたが、四十何年の夫婦でありながら、うちは一人の子供もいない淋しい爺ぃ婆ぁなんですよ。百円差し上げます。たった一言でいいから、"お父っつぁん"と言ってくれませんか?」

客「ええっ?じゃあ、目をつぶって言わしてもらうよ。お父っつぁん!」

お爺「(泣きながら)ああ、ありがとう、良い気持ちだ。」

お婆「じゃ、私は二百円出しますから、少し小声で甘えるようにさ、"おっ母さん"って呼んでくださいな」

客「そんな、呼んだこともねえ言葉だし、難しいなぁ。こうかい?おっ母さん・・・」

お婆「(泣きながら)なんだい?(かみしめて喜ぶ)」

お爺「あなた名前は何てんですか?えっ安夫さんってのかい?じゃ、今度は三百円で、私が呼び捨てにしますから、"何だい、お父っつぁん"、って言ってください。良い ですか。『安夫!』」

客「何だい、お父っつぁん。」

お爺「うーん、三百円じゃ安い(泣く)。」

お婆「はい、今度は私が五百円出しますから、あなたがいたずらをしたということで『安夫!』って叱るように言いますから、『おっ母さん、ご免ね』と言ってくださいな。じゃ、やりますよ、『どこへ行ってたのさ今頃まで、お前が帰って来ないからおっ母さん、ご飯ものどを通らないで・・・』」

お爺「婆ぁ、長げぇなぁ!」

お婆「五百円なんだから、少しは楽しませてくださいよ。『どこへ行くかと、行き先ぐらい言っていったらどうなの!安夫!』」

客「おっ母さん・・・(見つめて涙が出る)、おっ母さん、ご免ね。」

お婆「ありがとう、ありがとう(顔を押さえる)。」

お爺「じゃあ今度は私が七百円で、あなたが先に『お父っつぁん、僕が働くから、ラーメン屋なんかよしてくれよ。』と言ってください。後は私の方で勝手にやりますから、はい、どうぞ。」

客「(泣きながら)お父っつぁん、俺が働くから、ラーメン屋なんかよしてくれよ。安心して俺にまかせてくれよ(号泣)。」

お爺「そう言ってくれるのはありがたいが、いくらかでも小金を貯めておかないと、おまえが嫁をもらって子供でも出来れば、孫におもちゃのひとつも買ってやりてぇじゃあねぇか(泣く)。ああ、楽しかった。婆さん、今夜は楽しかったなぁ。」

客「・・・今までもらったお金は全部返します。返しますから、私の頼みも聞いてください。」

お爺「あなたの頼みって?」

客「(泣きながら)せがれ、と呼んでください・・・」


                                

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