あまのじゃくの日々雑感

日々の気になるニュースや環境問題、 これまでに出会った心に残った言葉や本、音楽などを 独断と偏見で選び、綴っていきます

MOTHER 3

さていよいよグループホームへの入所の日です。

生きていく気力をすっかりなくしている母に事前に伝えておくことは
できませんでした。

いつものように病院へ行くようなそぶりで連れていきました。
グループホームに着いて私と姉が手続きをしている間
母をホールで待たせていました。

職員に「こんにちは」と挨拶されてちゃんと「こんにちは」と
挨拶を返しています。

手続きを終えて荷物を部屋に搬入したあと、いよいよ母への
辛い宣告です。

「今日からこの《病院》に入院することになったからね」
「ふ〜ん」と意外にもあっさり。

どこまで理解しているのかはわかりません。
夕方、翌日と寄ってみて結構馴染んでくれているようなので一安心です。

ところが4,5日たったころでしょうか。
○○さんの様子がおかしいとホームから連絡がありました。
行ってみるとずっと眠ったまま起きてこないとのこと。私が行ってどんなに
起こそうとしても目をあけません。
いったいどうなってしまったのでしょう。
自分の置かれた境遇に気づいてショックを受けたのでしょうか。

次の日も同じような状態でした。
なんとか起きて目をあけたのですが意識はうつろ。
ホーム長さんが私を指さして、
「この人はだれですか?」と尋ねたとき、私の顔をしばらく見て
「おとうと」とぼそりと言われたのにはさすがにショックでした。

あぁ、なんということ!母は息子の私がわからなくなってしまっている。
「おとうと」、そのたった一言を聞いて私の中のなにかがはじけてしまった。
こらえてもこらえてもこみ上げてきてしまう。

何十時間も食事を摂っていないのでとにかく食事をさせないといけません。
介添えして食べ物を口にいれてもいつまでも咀嚼するだけで
飲み込もうとしません。

毎食時こんな風なので栄養点滴をしてもらうことになりました。

一週間ほど経過しても症状は改善しません。この状態ではホームでは
ケアができないということで精神科の病院を紹介してもらって
急遽、その病院で治療入院することになりました。

MRIやCTなどで精密検査をしても顕著な脳の萎縮はみられません。

食事ができないためベッドに両腕をしばられて毎日4〜6本の点滴をうたれます。

半日もしばられているため両の手首は黒くうっ血しています。
一月ほどそんな状態が続いたあと、いまだ自分で食事を
飲み込めないので、鼻にチューブを通して流動食を流しこみます。

さすがにこの姿を見た時は最悪の事態を覚悟しました。

あまりの激変ぶりに医師と話しているときに気付いたのですが、
おかしな言動をするようになったのが認知症の診断が下されたころから、
つまり薬として服用させていたアリセプトを飲み始めたころだと思うように
なりました。アリセプトは認知症を遅らせるのに一番使われている薬です。
でも人によっては合わないこともあるのではないかと。

冒険でしたが、医師に相談してアリセプトを止めてもらうようにお願いしました。
それが原因だったのかはいまだによくわかりません。

流動食で直接内臓を動かすことがよかったのでしょうか。

もしかしたら友人に教えてもらった究極のサプリメントといわれる、
マ○○○○を看護士に見えないようにこっそり口に噴射していたのが
よかったのかもしれません。

とにかく数週間後には自分で食事ができるようになっていました。
会話もできるようになり、数ヶ月ぶりに笑顔も見せてくれました。

いまではグループホームで料理の下ごしらえを手伝ったり
他の重い症状の人の食事の介助まで手伝うほど元気です。

無理したら家での生活もできないこともないかもしれません。
でも家にいたらまた煩わしい生活に悩まされてしまうでしょう。
家にいるよりもホームに居たほうが楽しいともいってくれます。

長い間苦労をかけてばかりでごめんなさい。
いつまでたっても親不孝を続けるバカ息子でごめんなさい。
残りの人生楽しく過ごしてくださいね。
時々は顔見せにいくからね。


われもこう        すぎもとまさと


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この記事のコメント

ハッピーエンドでよかった!!^^
3の更新まってました。

やっぱ薬は怖いね〜
一度勉強すると人生観(治療観??)変わりますね。
2008-05-17 Sat 09:57 | URL | NANAKO #-[ 編集]
アリセプトは認知症の進行を遅らせるのに広く使われている代表的な薬です。
大きな効果も認められているのでしょう。

副作用というよりも母の場合はかえってひどくなる方に作用してしまったのかもしれません。
この薬でこんな症状になる例はないとのことでしたが、ホームに戻ってきてからアリセプトを服用し、
下痢と嘔吐の症状が出た時は確信に変わりました。
薬に含まれる一部の成分が、あるいはアリセプト自体が
アレルギーのように受け付けない、体質的にあわないものなのだと思っています。

2008-05-17 Sat 12:08 | URL | amanojaku #-[ 編集]

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